【海外旅行保険の携行品補償】請求するときのポイントと苦情の入れ方

海外旅行中にカメラやPC、あるいはスーツケースやカバンといった携行品が壊れてしまった場合に補償してくれる海外旅行保険の「携行品補償」。

でも、実際に補償請求をしてみたら
「思っていたよりも補償金額が低く提示されていた」 とか
「あらかじめ説明されたケースの故障だと思っていたら補償対象にならなかった」
というケースがあります。

海外旅行保険で携行品が壊れてしまった時の注意点や請求のときのポイントを押さえておけば、より良い内容で保険金を受け取りやすくなります。

また保険会社から提示された保険金額に納得できないときには、再調査・再鑑定を依頼するのが賢明です(もちろん補償範囲内の故障や破損であることが前提です)。

今回の記事では、海外旅行保険の携行品補償への請求ポイントや、不満があって不服を申し立てる際のポイントを解説します。

持ち物が故障・破損したときに最初にやること

ずばり、「故障や破損が起こった時の状況を具体的に記録する」ことです。

いつどこでどんな場所で、誰が何をどのようにして、何が壊れてしまった/故障していることに気が付いた、という状況を、海外旅行保険の請求時にしっかりと伝えましょう。

これらの情報があれば、どのような経緯で携行品が故障や破損に至ったかが具体的になります。
故障状況・破損状況とこれらの情報とが合理的な内容であれば、不正請求を疑われる/支払いが遅くなる、といった可能性は低くなります。

逆に、故障や破損が起こった時の状況が分からないと、携行品が旅行前から壊れていたのではないか?という視点で調査されることになり、「保険会社から出される支払い結果に納得できない」という事態につながりやすくなります。

保険会社に不満を伝えるときの注意点

不満・苦情を入れる際には、「納得ができない点」を具体的にしておきましょう。

特に、補償対象外と説明された場合には、
・補償範囲が重要事項の説明文や約款のどこに明記されているのか
・補償範囲について加入時に説明を受けていたか
を確認することが大切です。

また、携行品の取扱説明書の「使用上の注意」を読んでおくことも重要です。
あくまでも取扱説明書に沿って使用していた(「通常使用」と言います)うえでの破損や故障であるならば、一般的には携行品補償が適用されます。

なお、取扱説明書を紛失してしまった場合にはインターネットで手に入れられることもあるため、品番で検索したりメーカーのホームページ等で調べてみましょう。

保険会社に苦情を入れても解決しない場合には

おおまかには、以下の①~③のような流れになります。

① 保険会社からの一次調査結果

まずは保険会社の一次調査結果に不服を申し立てることになりますが、この時点では保険会社とのやり取りを記録しておくことが大切です。

加入時から事故発生時、請求時あるいは結果提示の際に、保険会社からの説明で納得がいかなかったことを記録しておきましょう。

また、保険会社には「何について不満を持っているのか」を具体的に伝えましょう

・調査の結果に対する不満
・事前に説明された際と結果が違う点に対する不満
・結果が提示されるまでの対応方法や顧客対応に対する不満、
といった具合に、複数の不満がある場合にはそれらを分けて1つずつ解消していきます。
焦点になっている不満が混ざってしまうとうまく主張が伝わらず望んだ回答を得られなくなります。

② 専門性を持った鑑定会社や調査会社による調査結果の提示

②に移行した際にも、①でお伝えした「故障や破損が起こった時の状況についての具体的な記録」を改めて説明しましょう。

保険会社だけではなく、鑑定会社や調査会社からも質問を受けることもあるかもしれませんが、いつも使っていた方法を説明し、(使用方法に問題がなかった場合には)取扱説明書の内容に逸脱した使用はしていなかった旨を主張しましょう。

再鑑定によって最初に提示された結果が変わることがあります。

例えば以下のようなケースがあります。

旅行先でノートパソコンの電源が入らなくなり故障してしまった。
一次鑑定では何かにぶつけてしまって破損している部分が見られたため補償対象外と判断された。
しかしその後、再鑑定を行った結果、破損は旅行中に発生したものではなかったこと、破損した部分と今回の故障内容の因果関係がなかったことが判明し、修理費用のうち故障部分については補償対象となった。

③ 業界の相談機関の利用

ここまできても納得できない場合には、「そんぽADRセンター(日本損害保険協会)」という保険業界の相談機関を活用ことになります。

そんぽADRセンター(日本損害保険協会)

そんぽADRセンターに連絡をいれ、案内された内容に従って相談を進めましょう。

このときに①と②で取ってきた記録が大いに役に立つことがあります。
1つ1つの経緯についてぜひ記録を取って残しておきましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。

契約者の不利にならないために最低限やっておくべきことをおさえて請求すれば、スムーズに保険金を支払ってもらえることにつながります。

万が一を補償する海外旅行保険。せっかくの保険を最大限に活用するためにも、ポイントをおさえて賢く利用しましょう。

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