認知症患者の家族や介護者向けの保険が東京海上日動社から販売

5月下旬に東京海上ホールディングス系のミニ保険会社が高齢者住宅の入居者向けに新しい保険の販売を開始します。
保険の内容は、認知症などで事故を起こした場合に家族や介護者への損害賠償を補償し、介護ベッドなどのレンタル器具の破損についても補償します。

認知症患者の列車事故において、その損害賠償を家族に求めるかどうかを争われた裁判は記憶に新しいと思います。
この時は家族へは損害賠償責任が問われなかったのは、介護をする側にとっては良い判決だったといえるでしょう。

しかし、認知症の場合、本人に損害賠償を求めるのは難しいため、その家族や介護者へ損害賠償が求められることが予想されます。
被害者が泣き寝入りとなってしまうのは問題にもなります。

絶えず目を配っているつもりでも、ちょっとした隙に事故を起こさないとも限りません。夜中に徘徊などをするようになると、寝ないで付き添うというのも難しいことだと思います。
心労が絶えない上に、更に損害賠償問題が発生してしまった場合、その精神的な負担は想像以上なのではないでしょうか。
そんな時に経済的な負担だけでも軽くなれば、救われると思います。

ちなみに今回の保険は、今までの賃貸入居者向けの総合保険に新たな特約として販売されるようです。トラブル回避のために、高齢者住宅入居者には損害賠償補償加入が入居の条件になってくることも考えられますね。

ミニ保険市場は色々な商品を販売し、拡大してきています。今後も新しい商品開発を続けて行くと思いますので、目が離せません。
ただ、保険加入の際には、補償内容をきちんと把握し、補償が重複して加入しないようにすること、過度な補償内容にならないようにすることなどの注意も必要です。

(以下は日経新聞からの抜粋です)

東京海上系、高齢者住宅入居者向け保険 5月下旬に

 東京海上ホールディングス系のミニ保険会社が5月下旬から高齢者住宅の入居者向けに新保険を販売する。保険の加入者が認知症などで事故を起こした場合に家族や介護者への損害賠償を補償する。介護ベッドなどレンタル器具の破損についても補償を拡大する。

 販売するのは東京海上ミレア少額短期と東京海上ウエスト少額短期。両社は保険金が少額で短期間の補償が受けられるミニ保険を扱う。

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