本当に安心?不安を払拭できない年金運用

公的年金の積立金を運用する「年金積立金管理運用独立行政法人」(GPIF)は、2015年7~9月期の収益が7兆8899億円の赤字(収益率マイナス5・59%)だったと発表しました。
GPIFでは今回の赤字を含めても、01年度以降の収益は計45兆4927億円の黒字を維持しており、「短期的には赤字が出ても、長期的には安定して収益を得ている」と説明しています。

要は投資している以上、黒字の時もあれば赤字の時もあるのが当然のことであり、総合的に見た場合に黒字だから問題ないという主張です。

個人的な見解になりますが、決して間違ったことは主張しておらず肯定できると筆者は考えています。常に勝ち続ける投資なんてありえないと考えるからこそ差引プラスだからよしという結果論に辿り着くのではないでしょうか。

国民年金保険料を納めている一国民としては、この黒字分がどのように活かされているのかわかりやすく説明してもらいたいと感じます。毎年の国民年金保険料は増加し続けており、支給される年金額は増加することがありません

株式会社のように、投資した株主へ収益を分配するのが当然であり、株主は直接恩恵を受けているからこそ投資するわけです。国は「年金納付は国民の義務」と謳い徴収した年金保険料で投資し、儲けた収益によって国民が直接肌で感じられなければ納得できないと思うのが普通なのではないでしょうか。

ここまでくると年金運用は本当に黒字なのか?年金運用の恩恵はいつやってくるのか!
不安が払拭できない時代はまだまだ続きそうな気がしてなりません。

(以下は読売新聞からの一部抜粋記事です)

年金運用7~9月期、7兆8899億円の赤字

 公的年金の積立金を運用する「年金積立金管理運用独立行政法人」(GPIF)は30日、2015年7~9月期の収益が7兆8899億円の赤字(収益率マイナス5・59%)だったと発表した。

 年金保険料を市場で運用を始めた01年度以降、四半期ベースの赤字としては最大で、収益率も3番目に悪かった。GPIFが年金保険料の株式での運用を強化した14年10月末以降では、初の赤字となった。

 今回の赤字を含めても、01年度以降の収益は計45兆4927億円の黒字を維持している。GPIFは「短期的には赤字が出ても、長期的には安定して収益を得ている」と説明している。

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