日本生命と住友生命、生保レディ・営業職員の給与アップで離職対策
日本生命保険と住友生命保険が、保険を販売する営業職員の給与を4月から引き上げる方針を固めました。
営業職員の離職率を抑えるため、働くモチベーション維持には給与面の改革が重要だと思います。
現在、生命保険業界を取り巻く環境は、あまり良いとは言えない状況です。
マイナス金利政策の影響を大きく受けている生命保険業界は、今まで売れ筋であった貯蓄性の高い商品の販売取りやめました。
まだまだ保険に対して貯蓄性を求める人、掛け捨ては勿体ないと考える消費者が意外と多いので、生命保険商品の売り上げは厳しくなっていくことが予想されます。
生命保険会社自体は減収傾向に陥っていますので、ここで営業力の強化を図る必要があると考えます。そのためにも、営業職員の給与面の改善は即効性の高い有効な手段といえるでしょう。
保険販売の難しさは今後も続く
営業職員は今後、「貯蓄性が良いから」と言う理由では保険販売が難しくなります。
「生命保険」がなぜ必要で、どういう保障内容が必要かをわかりやすく説明し、契約者に納得して契約に結び付けていくスキルを向上させていく必要があると思います。
入社間もない新人の営業職員は上司がフォローしてくれることも多いので契約もそれなりに獲得できるのですが、2年・3年経ち、ひとり立ちをした時にどれくらいの営業職員が離職せずに続けられるかが保険会社にとっても課題になっていると考えます。
今回の給与面の改善も2年目、3年目以降の営業職員を対象としており、歩合給の見直しなどが主な内容になっていることからもそれが感じられます。
生命保険会社には、給与面の改善だけではなく、営業職員のモラルや販売力の教育にも力を入れていくことに期待したいと思います。
保険商品も次々と新しいものが発売されているため、消費者は営業職員に正しい知識、わかりやすい説明を求めているのではないかと、保険業界経験者の立場からはそう感じます。
日生と住生、営業職員の給与引き上げ…4月から
日本生命保険と住友生命保険は24日、保険を販売する営業職員の給与を、4月から引き上げる方針を固めた。
低金利が続き、生保各社は一部商品の販売取りやめなどの影響で減収傾向だが、給与アップで営業力の強化を図る。