老人ホームの月額利用料の滞納保障保険を損保ジャパンが売り出します。

高齢化社会と言われて久しい日本。医療費の問題、認知症患者増加の問題、介護施設の問題など、高齢化社会は様々なリスクをはらんでいます。

保険会社は高齢化社会のリスクに目を向け、保険の開発を進めています。今回取り上げるのは損保ジャパンで、「老人ホーム利用者の利用料滞納に備える事業者向けの保険」を新たに開発しました。

老人ホームは規模の小さな事業者が多く、利用料の滞納が発生すればホーム経営には大きな影響があります。もちろん倒産することだってあります。
実際のところ、2015年の老人ホームを含む介護・福祉事業者の倒産は76件ありました。
現時点でも老人ホームは不足しているので、倒産を未然に防ぐためにもこのような保険があると経営面では安定を得られ安心ですね。

ただ一方で、保険料を利用料に上乗せされることで利用者負担が大きく上がってしまわないかが心配です。もともと有料老人ホームは特養老人ホームに比べても高額で、誰もが入所できるものではありません。
保険に加入したことでさらに利用料が上がるのであれば、入居のハードルがますます上がってしまいますね。

高齢者は今後も増えますし、後期高齢者が急増し医療費・介護費が高騰するといわれる2025年問題も目前です。国が本腰を入れて対策をしないと根本的な解決にはならないでしょう。
私自身も家族の介護問題に直面している立場ですので、もっと安価で利用できる介護サービスが増えることを切に願っております。

(以下はニュース情報からの抜粋です)

損保ジャパン、老人ホームの保険開発 滞納に備え

 損害保険ジャパン日本興亜は老人ホーム事業者向けの保険商品を開発した。

入居者が家賃や介護サービスの利用料を滞納した時、事業者に最大300万円の保険金を支払う。初年度100件の加入を目標に置く。老人ホーム事業者の大半を中小が占めるなかで、滞納による資金繰りの悪化を防ぐ保険商品にニーズがあると判断した。

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