外国人向けの海外旅行保険、保険開発と疑問
海外旅行をする際に海外旅行保険に加入してから出国する人が多いと思います。
東京オリンピックやラグビーのワールドカップを数年後に控え、観光庁は外国人向けの損害保険開発に乗り出しました。
疑問その1:保険が必要だと感じてくれるのか
日本人はリスクに対して保険加入で危機回避するという文化が根強く定着しておりますが、外国人全体で見ると保険に対する需要は決して高いとは言えません。
外国人が日本国内に滞在中に病気やケガで病院へかかった場合には、それなりの費用が必要になります。もちろん、そのような事を十分理解した外国人もいると思われますが、文化や人種の違いを考慮すると、その保険の必要性を分かりやすく理解させなければなりません。
投資の積極性に欠ける日本人に対し、「海外へ行ったら投資をしましょう」と言っているのと同じだと筆者は考えます。要は必要と感じていないものに対していかに必要だと思ってもらうかが重要になるという例えです。
疑問その2:日本に来てからわざわざ加入してくれるのか?
また、スマホで申込む手続き方法にも様々な疑問が生じます。海外へ来てまで空港やホテルで保険の手続きを果たしてするのでしょうか?
筆者は少なからずそのような余裕が無いだけにきっと行わないと思います。まして、外国人にそのような勧誘をされてもどうも胡散臭く感じてしまうからこそ尚更だと思います。
それぞれの国々で周知と理解をさせる事ができ、むしろ自国で手続きを取れる方が安心で良い気がしてなりません。海外の保険会社と提携するなどの連携や工夫も必要な課題の1つとして挙げて良いと筆者は考えます。
訪日後もOK、新旅行保険…観光庁が損保と開発
急増する訪日外国人向けに、観光庁が新しいタイプの旅行保険の開発に乗り出した。
保険に入らないまま滞在中に病気やけがをして、治療費を払えずトラブルになるケースが増えている。
訪日前に旅行保険に入り忘れた外国人が、入国後でも加入できる点が特徴だ。来日後に加入できる旅行保険は初めて。
訪日外国人旅行者は2014年、過去最高の約1340万人に上った。19年にはラグビーのワールドカップ、20年には東京五輪・パラリンピックを控え、一層増えると見込まれるため、観光庁が損害保険ジャパン日本興亜に開発を依頼した。
16年2月に発売する。加入したい人は、日本に入国後に空港やホテルでスマートフォンなどを使ってインターネットで申し込む。料金は滞在期間などによって異なり、例えば6日間では3000円程度で調整している。1000万円までの治療費を補償する。
(読売新聞)