三井住友海上が公立大学法人の役員賠償責任保険を販売!なぜ今この保険は必要なのか?

2019年1月に三井住友海上火が公立大学向けに役員賠償責任保険(D&O保険)を販売するというニュースがありました。
この保険は公立大学法人の役員が不祥事などで訴えられるリスクに備えるものです。

公立大学協会が保険契約者となり、所属する大学法人が被保険者とする団体保険制度で、約80の大学法人が任意で加入できる保険です。

今までも大学法人の役員賠償責任保険は販売されていましたが、団体保険での提供は業界初となります。

保険の内容は?補償や保険料について

補償されるのは、公立大学法人の役員が自らの業務に起因して損害賠償請求を受けた場合に発生した損害賠償金や和解金、争訟費用などです。

補償支払限度額は1法人あたり1億円~5億円で、月額保険料は約20万~約100万円が目安となるようです。
また争訟の結果、損害賠償金が発生しない場合でも争訟費用等を補償するとのことです。

公立大学法人の役員向けにD&O保険が必要になっている理由

この保険が販売される背景には、「地方独立行政法の改正」があります。

そこには、「公立大学法人の役員が公立大学法人に対して、自らの業務に起因して損害賠償請求を受けた場合に損害賠償義務を負うこと」と明記されます。

近年、大学の役員も不祥事や経営判断のミスなどで訴えられるケースが増えており、賠償金も高額化していることから保険の需要が高まっていました。
すでに企業の場合であれば、役員が責務を怠ったとして会社や取引先などの第三者から損害賠償請求された時の賠償金の支払いや訴訟費用は役員の個人負担になりますが、今回の法改正により公立大学の役員も同じように責任を負うことになります。

これにより役員は経済面、精神面でも責任が重くなるため、大学側がその負担を軽減する目的で今回の保険が販売されることになりました。
法改正は2020年4月に施行されるため、それに合わせて販売が開始されます。

ここ数年間、大学内でのパワハラやセクハラ、不祥事を耳にする事が増えました。
医学部のある大学の入試で受験生の得点を調整して女子の入学者数を抑えていた問題や、部活動における監督の不適切なパワハラ指示があった問題などは記憶に新しいと思います。

学校は比較的閉ざされた世界で、以前は問題も表面化しづらいものでしたが、SNSの発達などで個人が情報を発信しやすくなり、様々な問題が表に出るようになりました。
この役員賠償責任保険が出来た背景にはそのような時代の変化が見られます。

一方で見方を変えれば、学校経営がより良いものに変わる時期だとも言えます。
大学は社会にとっても重要な機関ですから、これをキッカケにより良い経営を目指して欲しいと思います。

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