生命保険営業、売りに行くではなく来てもらうに変化

生命保険の営業と言えば、営業職員が足を運ぶというイメージがありますよね。

日本生命や第一生命などは来店型の店舗運営をしていますが、保険会社の窓口は本社や支社にはありますが、営業職員が席を置く営業店は来店を主な目的にはしていないのが現状です。

私が生命保険会社に勤務していた頃は、支社に来店したいとお客様から申し出があった場合、先ずは営業職員が訪問できることを説明し、来店していただくことに積極的ではありませんでした。

今は、保険ショップが保険販売の大きなチャネルになっているように、お客様が自ら足を運び相談する機会が多くなっていますよね。
今回、三井生命が店舗を改装し、営業店を顧客向けの情報発信の場所として位置付け展開します。

セキュリティー問題で企業内に出入りしての販売が難しくなっていること、昼間の留守世帯が多くなっていることから、営業職員の営業が厳しくなっています。
顧客向けの情報発信の場として店舗を改装するのは、営業の機会を創出するための一つの手段になるとは思います。今までは、営業職員の待機場所というイメージだった営業店を活用できるのも良い点だと思います。

しかし、保険ショップや保険代理店なども既にセミナー等を開催して集客の努力をしています。消費者にとっては相談やセミナーを受ける場所や機会が増えることは喜ばしいことだと思いますが、保険会社にとっては、今後いかに魅力的なセミナーや場所を提供していけるかが成功のカギになるのではないでしょうか。

三井生命、3年で100店舗改装 150億円投資で営業力底上げ

三井生命保険は2017年度までに150億円程度を投じ、全国にある営業店の約25%、約100店舗を改装する。店内でセミナーなどを開き、リニューアルを機に営業店を顧客向けの情報発信の場として位置づける。委託契約を含めた営業職員も現在の約7300人から今後3年間で1000人程度増やし、営業力の底上げにつなげる。

今年4月には宮崎県都城市に、約10年ぶりの新規出店となる営業店を設けた。これまで近隣にある店舗との統廃合を進めてきたが、今後は市場動向をみながら店舗の新設も検討する。

これまでの営業店は主に職員が待機する場所として使っていたが、改装後には店内でも商談やセミナーを開きやすくする。相続対策をテーマにセミナーを開くなどし、顧客との接点を増やしていきたい考えだ。

(日経新聞)

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